You already are!

ビルほどに私を励ましてくれた男はいなかった。正直言って、夫と出会うまでの私は人に励まされたことはめったになかったため、夫の励ましを真に受けるというより、その言葉が心底うれしかった。夫の言葉は私にとってgiftそのものであった。言葉にはパワーがあるのだなとつくづく知り始め、私も同じように夫を自然と励ますようになった。それまでの私はどちらかというと人を励ましたり、称賛する言葉をかけるようなやさしさや余裕はなかった。自分がそのような言葉を言われたことがなかったため、他人に対してもそれでいいと思っていたからだ。人の言葉というのは根強いもので昔言われたことをいまだに忘れられずにいる。子供の頃は、幼稚園の先生から大人しい子だと言われたことがある。だから私は自分が大人しい人なのだと思い込んでいた。しかし、単に集団を避けていただけである。人ごみを避けるのと同じ理由で隅に立っていただけである。それが原因で孤立しているとも言われたが、中心に立って注目を浴びるような行為をしている子についていけなかっただけである。周囲の言葉と反応でできあがった大人になった私のcharacterは、自分の運命を生きていくにはリミットがあるように思えた。もちろん個性やユニークさはなかなか出てこなかった。あのときの私はGODとのリレーションシップがなかったため、他人の意見や目を通して自分が誰であるかを測っていたのである。そこから自由にはなれなかったし、なろうとも思わなかった。なぜなら社会を生きていくには本来のカラーを出すことは嫌われるし、退けられるものである。だから若いときに自分でビジネスを始めたこともあった。しかし、それが私を自由にしたことはなかった。更に葛藤を感じはじめたわけである。夫と出会ってからもその葛藤は続いていた。しかし、そんな私に夫はこう言った。

“you are God’s best gift to me.”(ぼくにとって、君はGODの最高傑作品だよ。)

それまで、いろんな人が私にたくさんの意見やアドバイスをしてくれた。しかし、夫はあれこれアドバイスをするどころか、私を最高傑作と言ってくれた。その一言が、私の仮のcharacterを打ち砕くハンマーとなったのである。今になって思えば「君にははユニークさが必要、もっと個性が必要、、、、」とアドバイスしてくれた人ほど、個性やユニークさがなかったし、「その夢は叶わない、無理。」と断言してくれた人ほど、自分たちの夢を叶えていた者はいなかった。あれこれアドバイスをしてくれた人こそ、自分が何をしているのかさえ分からなかったように思うし、こうすべきだと断言してくれた人ほど、さほど何もしていなかったように思う。